作成者別アーカイブ: 渡辺 幸男

奇跡は起きない。ワールドカップを手本にする。

ブラジルでワールドカップが開催されています。 決勝トーナメントに進出するチームも出揃いました。 ほとんどがFIFAランキング20位以内の国ばかりです。

前回の南アフリカ大会の時、日本はベスト16に入ることが出来ました。 奇跡だったと言えると思います。 奇跡は何度も起きないです。 今回のブラジル大会ではグループ最下位の4位でした。 これが今の実力でしょう。

強豪と競合がたくさんいる分野で勝ち残ることは大変な労力と時間が必要です。 サッカーなどはその典型的な例でしょう。

ブルーオーシャン、レッドオーシャンという言葉があります。 ブルーオーシャンとは競合がいない市場のことをいい、レッドオーシャンとは競合だらけの市場をいいます。 商売ではブルーオーシャンを探す必要があります。 レッドオーシャンでは競合が多く、市場が活性化して競争原理が働き消費者の立場では安い価格で購入することができるので良さそうに思えますが、商売をする側から言えば最悪です。

小さな市場でも一番になれれば食べていけます。 なにもレッドオーシャンで血みどろの戦いをしなくても、競合のいないブルーオーシャンを探しましょう。 小さなブルーオーシャンで十分です。

マーケティングの失敗例。コカ・コーラの場合。

世界中、どこへ行っても存在するコカ・コーラです。 第二次大戦中にアメリカ軍にコーラを供給するためアメリカ軍が行く戦地にコーラの製造設備一式を持っていき、現地でコーラを提供していたそうです。 そのため戦争が終わっても戦地に残してきたコーラ製造の設備がそのまま使われ、世界中にコカ・コーラが広まったそうです。

1985年にペプシコーラの挑発的比較広告の策略に乗ってしまい、創業以来不変のコーラのレシピを変更してしまいました。 これが大不評を買い、結局コカ・コーラクラシックという名称に変更して、昔のレシピで作ったコカ・コーラを販売することになってしまいました。

コカ・コーラの味が変わった時、わたしく渡辺も飲んだことがあるのですが、その味は炭酸の抜けた甘いコーラという味でした。 もともとコカ・コーラは炭酸が強く、薬品のようなにおいのする飲み物だったのですが、すっかり変わってしまいました。 新コカ・コーラになる前のキャッチコピーが「スカッと爽やかコカ・コーラ」でした。 新しくなったコカ・コーラはハッキリ言って不味い。 昔のスカッと爽やかさが全くなくなっていました。

コカ・コーラは何万人も働いている巨大企業です。 マーケティングも十二分に実施するだけの資金も人材もいるはずですが、それでも間違うということです。 ”いつもの味”の安心感というウルトラCの部分を捨ててしまってはいけません。 創業以来不変のレシピのウルトラCの部分は変えず、容器やオマケをつける販売方法が正解です。 しかし現在販売されているコカ・コーラも、昔のコカ・コーラと比べると甘味が強くなって、炭酸が弱くなっています。 やっぱり昔の味のコカ・コーラがいいですね。 コカ・コーラクラシックは今でもアメリカ本土では販売されているようです。

営業電話、営業メールはご遠慮ください。

個人事業主を含む企業がメールアドレスを公開している場合、営業メールを送り付けても違法にはなりません。 特定電子メール法で認められています。 一般個人に対してのみ承諾を得ないと営業メールは送れないようです。

しかしメールアドレスを公開している企業(個人事業主を含む)が営業メールを受け取ることを拒否する旨を記載している場合は、営業メールを送信した相手は違法行為となります。

特定電子メール法の法律ができた当時に、これほどまで営業メールが大量に送られることは想定していなかったと思われます。

エニスルでも、エニスル・オンラインショップのほかに「エニスル・ヤフーショップ」を持っております。 このエニスル・ヤフーショップで公開しているメールアドレス宛に大量の営業メールが送信されてきています。 ホンモノのお客様からのお問合せよりもヤフーでオンラインショップを開いている業者向けの広告宣伝のメールが圧倒的に多いです。

しかもこちらから頼んだ覚えのない営業メールなのに、”配信停止の場合はお手数ですがこちらまでご連絡ください”と書かれています。

あまりにも腹に据えかねる場合は、営業メール送信に使っているサーバー会社へ連絡しましょう。 メールのヘッダ部分を見ればどこのサーバーを使ってメールを送信しているか分かります。 まともなサーバー会社であればすぐに対応してくれます。 悪質なスパムメール送信を行っている場合は契約解除もあり得ます。

知人が会社をたたみました。

親しくしていた台湾の知人が会社をたたみました。 13年前に独立する以前に勤めていた会社の社長に拾われたようです。 元の会社へ再び賃金労働者として戻りました。

かなり長い付き合いでしたので、彼の性格から言って経営者向きではなかったと思います。 日本にも何度か来たことがありますが、必ず従業員を同伴でやって来ていました。 つまり「カバン持ち」を連れて来ていたわけです。 一回だけですね、単独で来たのは。

会社をたたむまでにいろいろな事業に手を出しては失敗していました。 唯一うまくいったのは私が取引した電子機器の輸出くらいでしょう。 たぶんわたくし渡辺が彼にとっての最大顧客だったと思います。

最後の事業は”焼きおにぎり屋”さんでした。 新しくできた”夜市(よいち)”に出店を打診されて、日本で食べた”焼きおにぎり”を販売することを思いついたわけです。 夜市というのは台湾の屋台村のことです。 台湾の観光地には必ずといっていいくらいあるものです。 ここの夜市は観光客向けというよりは、地元住民のための夜市だったようです。

この夜市に”焼きおにぎり屋”さんを出店して、結構、当たったようです。 地元のニュースでテレビ取材もされていました。 テレビで取り上げられたって喜んで連絡をくれました。 Youtubeにニュースがアップロードされているのを見せてくれました。 今回の動画で地元テレビ局のニュース画像のキャプチャーは、このニュースから取ったものです。

夜市での露店が調子良い時に彼が話したことは、「中国から商談が来ている。中国に焼きおにぎりのフランチャイズをだす。」というものでした。 実際、彼は中国へ行きました。 商談には結びつかなかったようです。 彼のいつもの空回りが始まりました。

”夜市”の主催者側と何かあったのか、”夜市”を出て単独の露店屋台をはじめました。 ”焼きおにぎり”がウケたのは、夜市に出店してたから集客力があったに過ぎず、単独での実力ではありませんでした。 ”夜市”に出していた時ほど儲けはなかったと思います。

事務所も地下鉄駅の真上のビルに移転するなど、外部から見ても経費がかかるようなことを実行していました。 その当時、彼と電話ではなした内容では、たくさんのアルバイトの人を雇っていると、得意げに話していました。 彼は日本の大学に留学していたので日本語が喋れて、日本人と電話で会話をするところをアルバイトさん達に見せて、きっと有頂天だったことでしょう。 アルバイトの人たちも日本語を勉強したいと話しています。と、彼は語っていました。

わたくし渡辺が発注する電子機器の注文が大量のときは、彼は中国の深センに事務所を開いていました。 香港の展示会の仕事の時に彼の中国事務所を訪れました。 立派な”総経理”様用の執務室が仕切られて、数名の中国人従業員を雇っていました。 しかし程無く中国深セン事務所も撤退することとなったようです。 彼曰く「中国での情報を集めたから十分」と言っていましたが、中国での営業は全く進展しなかったのでしょう。 その後も日本の電子機器メーカーの販売代理店のような仕事もしていましたが、先日、そのURLにアクセスしたら既にドメインは失効していました。

台湾の酒造メーカーの代理店になったと連絡をくれたりもしました。 これも空振りだったのでしょう。 アルコール類、化粧品、日用品は広告宣伝費がものすごく必要です。 何のコネも伝ても無いオッサンが代理店契約しても、酒を販売できるようなものではありません。 この話も実際に代理店契約までこぎつけたかどうかは聞いていません。

わたくし渡辺から発注する電子機器の注文が減り始めると、生活のため叔父さんのフランス料理店の雇われ店長として急場をしのいでいました。 従業員も一人雇っていたので、その従業員も含めて面倒を見てもらっていたようです。 その当時から彼は営業というものを全くしない人ではないか?と思ったものです。 雇われ店長としての才能があれば少なくともそのまま叔父さんの店にやっかいになることもできたでしょうが、それも適わなかったようです。 わたくし渡辺が台湾を訪れた際に、そのフランス料理店でご馳走をしてくれました。 そのフランス料理店を宴会で使ってもらえるように数社営業に回ったと、得意げに話してくれました。 しかしお客様が増えたとしても、それは彼の実力ではなく叔父さんのフランス料理店の看板の力でしょう。 ここでも彼は自分自身の実力を勘違いしていました。 

わたくし渡辺が思うに、彼は”総経理”(社長)になりたいだけで、事業を軌道に乗せたり、営業活動をして仕事を取ってくることには全く向かない性格じゃないか?との疑問もありました。 すくなくとも経営者の感性があれば電子機器の輸出、お酒メーカーの代理店、日本の電子機器メーカーの代理店、焼きおにぎり屋さんといった脈略もない経営をつぎつぎ手を付けては失敗するということは無かったでしょう。

彼は”総経理”という肩書と、カバン持ちの従業員を従えての海外出張。 中国という外国に支店を構えて中国人スタッフを雇い、従業員とは隔離された執務室の中で仕事をする自分というものに酔っていたのかもしれません。

天気に左右される仕事は選ぶな。

梅雨の季節です。 毎日雨が降っています。ってことは無い日本で暮らしています。 雨が降っているところでは、とめどもなく豪雨で降っているようです。 先日ニュースで見た東京の豪雨はすごいです。

天候によって営業が決まる仕事は辛いです。 毎日朝起きたら最初に気にするのがその日の天気ってことだと、梅雨の季節は憂鬱になるでしょう。

天気予報は平気でハズレます。 昔に比べてスーパーコンピュータで気圧などを計算しているから当たりそうなものですが、相変わらずハズレます。 天気に左右される仕事を選ぶのであれば、雨が降った時の対策を合わせて考えないといけません。

雨が降ったらお手上げ状態だとどうにもなりません。 対策が立てれないような商売は選ぶべきではありません。

一度購入した顧客に対してバリエーションを売り込む。

島根県・松江市に大根島という島があります。 宍道湖に浮かぶ島で朝鮮人参と牡丹が特産品です。 牡丹は全国に出荷しているようで主要な産業になっているとのことです。 お花屋さん経由での販売のほか、行商のおばちゃんが全国を売りに歩きます。

わたくし渡辺の家族も、以前、この大根島からやって来た行商のおばちゃんから牡丹を購入したことがあります。 すると翌年、再び販売しにやってきました。 顧客管理が行き届いています。 一度購入した家を確実に覚えています。 もちろん何かに記録しているのでしょうが、リピート購入を目指すときに必要な顧客管理がバッチリです。

一度購入実績があると次回の販売のハードルがグッと下がります。 購入したことで信頼関係ができるからでしょう。 最近では生菓子の行商が行われているようです。 キャリー式のカートに塩大福などの和菓子を詰めて、個別訪問して販売です。 若い女の子が行商しています。 本拠地は名古屋駅近辺で電車に乗ってターゲットの地区までやってきて歩きながら販売です。 夏なんかは過酷な仕事だと思います。 うちも塩大福3個入りを購入しました。

顧客管理はネットショップに限らず、実店舗でも不可欠な業務です。 ポイントカードを作りませんか?ということをよく言われますが、あれも顧客管理のためなのでしょう。 ポイントカードを作るときに住所氏名が分かります。 また購入した商品も把握することができますので、お勧め商品を紹介することもできます。

残念な仕様なのはAmazonからのお勧め品のメールです。 何気なく見た商品をお勧め商品としてメルマガで送ってこられたり、もう購入した商品をお勧め商品として送ってきたりします。 全自動でお勧め商品を生成しているからこのような無意味なメルマガになるのでしょう。

商品は収集品。

どんなものにもコレクターがいるものです。 昨年2013年に終了したTBSの番組で「マツコの知らない世界」という番組がありました。

エッ!と驚くようなコレクションや趣味、職業を紹介する番組で楽しませてくれました。 バスの「次降ります」のボタンを収集している人がいることには驚きました。 実用品であるべき商品でもコレクションになるものがあります。 懐中電灯なんかもコレクションしている人がいるようです。 使えればどれも同じと思うのですが、それぞれ違いがあるようです。

コレクションと言えば昔は切手収集が流行っていました。 わたくし渡辺も切手収集をしておりました。30歳くらいまで続いた趣味です。 途中から止めてしまったのは、あまりにも記念切手の”発行回数が多すぎ”ってことに気づいたからです。 紙切れに印刷して裏側に水溶性の糊を塗布してミシン目を入れれば切手の出来上がりです。 ただの紙切れが1シート数千円の商品に化けます。 日本郵便もやりすぎですね。

最近ではトレーディングカードが手を変え品を変え流行っています。 あれも印刷機でお札を刷っているようなものですね。 原価は限りなくタダに近い商品です。 結局、商品をコレクションする価値があるかないかは、本人次第だということです。 わたくし渡辺も、切手収集には批判的になってしまいました。

さよならの文化は強い。

ローカル線の廃線の時にたくさんの人が集まります。 そんな風景をテレビのニュースで見るたびに「なぜ日頃から利用してあげないんだ?」という気分にさせられます。 列車のダイヤ廃止も同じようなものですね。 カメラを持ったたくさんの人が集まります。

日本は”さよなら”の文化ですね。 新たに生まれてくる文化には案外冷たいものがあります。 どちらかというと批判的な意見が多い気がします。 消えゆくものに対しては寛大ですね。 一般庶民の目から見ると極悪非道のような政治家や財界人でも訃報が流れると故人を偲ぶ特集が組まれたりして賛美されます。

お店の閉店セールも似たようなものです。 閉店するといっても次の日にはちゃんと店を開けています。 そりゃ毎日シャッターを閉めて閉店するから閉店セールと言えなくもないですが、近隣住民は騙せない方法です。 名古屋では紳士服販売をしている「H商店」が閉店商法で有名でした。 毎週と言っていいくらい「閉店セール」の新聞折り込みチラシが入っていました。 もちろん「H商店」は今でもお店は開いています。

モノは言いよう。無料特典という言葉を止める。

通販ではつきものの”無料特典品”。「〇〇を無料でお付けします。」だけでは、お客様へ特典品の価値が伝わりません。

具体的な価値を示す必要があります。 エニスルでもスキャナの在庫が切れたときに予約販売します。

その際、予約販売していただけたお客様には「スキャナガラス用クロス(1080円相当品)をご予約特典としてお付けいたします。」と告知しております。

単にスキャナガラス用クロスをプレゼントでは価値は伝わりにくいと思います。

値段を安く売る場合は安さの秘密の裏付けが必要。

通信販売の得意技となってしまった”わけあり品”。 なんでもかんでも”わけあり品”で低価格で販売しています。

それと同じくアウトレットモールでの販売も似たようなものです。 本来、アウトレットになるものは不揃い品、キズモノ、過剰在庫品などですが、本店よりも大きなアウトレットモールの棚を埋めるだけのキズモノ商品が発生するのでしょうか。

アウトレットモール専用に企画開発された商品を販売しているのが大半だと思います。 つまり最初から安物ってことです。 アウトレットでもなんでもありません。

このような売り方をするとお客様の信用を無くすと思うのですが、アウトレットモールの繁盛ぶりは目を見張るばかりです。